ホームページ制作費の内訳はどうなっているのか

制作費は大きく4つに分かれます。金額が動くのは、ほとんどが1番目です。

項目 目安の比率 内容
設計・構成 30〜40% ページ構成、狙うキーワード、導線の設計
デザイン 25〜30% トップページと下層のデザイン
実装 20〜25% コーディング、表示速度、構造化データ
原稿・写真 10〜20% 文章作成、撮影ディレクション

「デザイン費一式」とだけ書かれた見積もりは、この内訳が見えません。金額が妥当かを判断したいときは、まず内訳を出してもらってください。断られることはまずありません。

内訳を見るときの要点は1つです。設計が独立した項目として立っているかどうか。 ここが「デザイン費」に混ざっている場合、実際には設計を行わず、用意された型に流し込むだけのことがあります。

なぜ同じページ数で見積もりが3倍変わるのか

ページ数は工数の目安になりません。設計の深さが違うためです。

  • 型に当てはめる場合、設計の工程がほぼゼロになる
  • 事業内容の整理から始める場合、聞き取りと構成だけで数週間かかる

前者が悪いわけではありません。名刺代わりのサイトであれば十分です。ただし検索から人を集めたい場合、設計を省いたサイトは後から作り直しになります。

もう1つ、金額を左右するのが原稿と写真の分担です。御社が用意するのか、制作会社が取材して書くのかで、同じページ数でも金額が変わります。ここが見積書に書かれていないと、後から追加になります。

設計にはいったい何をしているのですか

外から見えにくい工程なので、具体的に挙げます。

作業 決めていること
事業の聞き取り 誰に何を売っているか、断っている仕事は何か
検索する言葉の調査 見込み客が実際に打ち込む語句
ページ構成の設計 何ページ作るか、それぞれ何を書くか
導線の設計 どのページから問い合わせへ運ぶか
原稿の骨組み 各ページの見出しと、書くべき要点

この工程を省くと、見た目は整っているのに問い合わせが来ないサイトになります。訪問者が判断できる材料が載っていないためです。よくあるのは、対応できる範囲を広く書きすぎて、結局どこが強いのか伝わらない状態です。

設計の成果物は、多くの場合1枚の構成表になります。どのページに何を書き、どこへ導くかが並んだものです。着手前にこれを見せてもらえるかを聞いてください。出せる会社は設計をしています。

逆に、ここに時間をかけた案件では結果が出ています。当社が担当したY県の工務店のサイトでは、「Y県 工務店」が9〜10位から3ヶ月以内に検索1ページ目へ移りました。狙う言葉を地域に寄せる判断を、設計の段階で行った結果です。

月額費用には何が含まれるのか

制作費とは別に、月額の費用がかかるのが一般的です。含まれるものは会社によって差があります。

  1. サーバーとドメインの管理
  2. 軽微な修正の対応
  3. 記事の更新、または更新の代行
  4. 検索順位や訪問数のレポート

3番目が含まれるかどうかで、金額は大きく変わります。 1と2だけなら実費に近く、3が入ると人の時間が乗ります。

契約前に確かめるのは次の2点です。「軽微な修正」とは具体的に何を指すのか。月に何回までか。ここが曖昧なままだと、頼むたびに見積もりが出てきます。

もう1つ、月額を払っているのに何も起きていない状態に注意してください。サーバー代だけを払い続け、サイトは公開時のまま止まっている例が少なくありません。レポートが届いているか、この1年で何が変わったかを振り返ると、実態が分かります。何も変わっていないなら、その月額は保管料です。

当社が月額に何を含めているかは、記事コンテンツ運用のページに書いています。見積もりそのものの比べ方は、制作会社選びで失敗する分かれ目で扱っています。

安い見積もりは、なぜ安いのですか

安さには理由があります。理由が分かれば、選んでよい場合もあります。

安い理由 選んでよいか
用意された型を使う 中身が整っているなら、選んでよい
ページ数が少ない 必要なページが揃っているなら、選んでよい
原稿と写真を自社が用意する 用意できるなら、選んでよい
設計をしない 避けたほうがよい
公開後に自社で触れない作りにする 避けたほうがよい

上の3つは、御社が手を動かす代わりに安くなっています。取引として成立します。下の2つは、後から費用が発生する形です。初期費用が安く見えても、3年で見ると高くつきます。

費用を抑えたい場合、どこを削るべきですか

削ってよい順に並べます。

  1. ページ数。 最初から10ページ作る必要はありません。3ページで公開し、後から足せます
  2. 写真の撮影。 手持ちの写真で始め、効果が見えてから撮影します
  3. 凝った動き。 表示速度を落とすことが多く、費用対効果が読みにくい

削らないほうがよいのは、設計と原稿です。この2つは後から足すのが最も高くつきます。ページを作り終えてから構成を変えると、全ページに手が入るためです。

分割して発注する方法もあります。設計だけを先に依頼し、構成と原稿の骨組みを受け取ってから、制作を別途進める形です。設計の成果物が手元に残るため、制作会社を変えることになっても持ち出せます。予算が読めない段階では、この分け方が安全です。

当社の費用の考え方は料金にまとめています。

見積もりを比べるとき、何を見ればよいですか

金額の合計ではなく、次の4点が書かれているかを見てください。

  • ページごとの内訳(トップ、下層、問い合わせが、それぞれいくらか)
  • 設計が独立した項目として立っているか
  • 原稿と写真を、どちらが用意するか
  • 公開後に自社で触れる範囲

同じ質問を全社に同じ文面で送ると、比較になります。各社が違うことを提案してくると、比べられません。相見積もりは3社までにしてください。増やすほど、金額の安さだけが分かりやすい基準として残り、内訳を見なくなります。

金額の差そのものより、差がどこから来ているかを聞いてください。説明できない差額がある場合は、内訳を出してもらいます。

よくある質問

Q. 一番安く済ませる方法は何ですか

原稿と写真を自社で用意することです。制作費の10〜20%を占めるため、ここを持つと下がります。ただし、原稿が揃うのを待つ時間で公開が遅れることが多いのも事実です。社内の誰がいつまでに書くかを、着手前に決めておいてください。

Q. 制作費を抑えると、後から追加費用がかかりますか

設計を省いた場合はかかることが多いです。ページを足すたびに構成を考え直すためです。逆に、ページ数を減らして設計を残した場合は、後から足しても追加は小さく済みます。削る場所によって、後の費用がまったく変わります。

Q. 補助金は使えますか

制度によっては対象になります。ただし申請の要件や締め切りは年度ごとに変わるため、ここでは断定しません。使う予定がある場合は、制作会社に相談する前に、申請の時期と対象範囲を確認してください。発注してから申請できないと分かる例が少なくありません。

まとめ

制作費の大半は、デザインではなく設計と原稿にかかっています。見積もりを比べるときは、金額の合計ではなく、設計が項目として立っているか、原稿と写真をどちらが用意するかを見てください。削るならページ数と撮影から。設計と原稿は、後から足すのが最も高くつきます。

見積もりの内訳が妥当かどうかの相談だけでも承っています。他社の見積書を拝見したうえで、どこを聞き返すべきかをお伝えします。発注先が決まっている場合でも構いません。お問い合わせからご連絡ください。