GoogleはAIが書いた記事を禁止しているのか
していません。問題にされているのは、検索順位のためだけに量産された内容です。作った手段ではなく、読む人の役に立つかどうかで判断されます。
つまり「AIで書いたから評価されない」のではありません。AIで書きやすい種類の記事が、たまたま評価されにくいだけです。この違いを取り違えると、対策の方向を誤ります。
この記事は、AIで記事を書き始めたものの手応えがない、中小企業の経営者・担当者に向けたものです。
では、なぜAI記事は評価されないのか
一次情報が入っていないためです。AIは、すでに公開されている情報しか書けません。
| 書けるもの | 書けないもの |
|---|---|
| 一般的な手順・定義 | 御社が現場で聞かれる質問 |
| 相場・統計 | 実際にやってみて起きたこと |
| 他社が公開済みの事例 | 断った案件と、その理由 |
| 制度の解説 | 顧客が最後に迷う点 |
右側が入っていない記事は、他のどのサイトにもある内容になります。検索する側から見れば、御社の記事を読む理由がありません。同じ内容が先に公開されている以上、後から出したほうが不利になります。
一次情報は、どこから持ってくればよいですか
社内にすでにある文章から探してください。ゼロから取材する必要はありません。
- 見積書や提案書に添えた説明
- 問い合わせへの返信メール
- 打ち合わせで毎回説明していること
- 断った案件と、その理由
とくに問い合わせへの返信メールは、そのまま使える形に近いものです。相手が実際に疑問に思ったことに答えているためです。同じ質問が3回来たら、それは記事にすべき題材です。
これらをAIに渡してから書かせると、出てくる原稿が変わります。渡さずに題名だけを与えると、どこにでもある解説が返ってきます。AIの性能ではなく、渡す材料の差です。
書き写す手間が惜しい場合は、打ち合わせを録音して文字に起こし、そのまま渡す方法もあります。整えなくて構いません。話し言葉のままでも、そこに含まれる具体はAIが自力で作れないものです。
逆に、書かないほうがよい題材もあります。制度や用語の一般的な解説です。同じ内容が他社にも公的機関にもあり、御社が書く理由がありません。書くなら「その制度が、御社の業種ではどう効くか」まで踏み込んでください。
監修で必ず見るべき箇所はどこか
限られた時間で見るなら、次の4点に絞ってください。
- 数字が正しいか。 価格・日数・件数。最も間違えやすい箇所です
- 確認していない「傾向」が混ざっていないか。 「人気です」「多くのお客様が」
- 導入文が前置きになっていないか。 1〜2文目が結論になっているか
- 売り込みで終わっていないか。
2番目が最も重要です。事実確認をしていない断定は、記事全体の信頼を落とします。読む人は、1か所の誇張を見つけると、他の記述も疑い始めます。
とくに事例の創作は避けてください。「担当者はこう語りました」「作業時間が40%減りました」のような、確認できない具体は、書かないほうが記事は強くなります。足りないと感じたら、穴埋めをせずに空けておくのが正解です。
見分け方は簡単です。その一文の出どころを説明できるか。 説明できない記述は、AIがもっともらしく補ったものです。読んでいて引っかからない書き方をされるので、意識して探す必要があります。
3番目の導入文も、見落とされがちです。「近年、〜の重要性が高まっており」で始まる原稿は、そのまま公開してはいけません。1〜2文目で結論を言い、3文目で誰に向けた記事かを書く形に直してください。ここはAIに指示すれば直せます。
監修に時間がかかりすぎるときは
原稿の質ではなく、書かせ方に問題があります。
1本の監修に1時間かかるなら、下書きの段階で条件が足りていません。次を渡してから書かせてください。
| 渡すもの | 効果 |
|---|---|
| 誰に向けた記事か | 説明の深さが決まる |
| 結論として書いてほしいこと | 記事全体の方向が決まる |
| 使ってよい実績・数字 | 創作が減る |
| 使ってはいけない表現 | 直しが減る |
当社では、この条件を文書にまとめ、記事を書かせるたびに読ませています。さらに、字数・見出しの数・FAQの有無といった、読まなくても分かる項目は機械で検査しています。人が見るのは、機械では確かめられない事実確認だけにするためです。
公開の手前に、どんな歯止めを置くべきですか
手順ではなく、仕組みで止めてください。
「必ず人が確認してから公開する」と決めても、急いでいる日には飛ばされます。飛ばせない作りにしておくほうが確実です。
当サイトでは、記事は必ず下書きとしてしか保存できず、公開は人の操作でしか行えないようにしています。AIが書いた原稿が、そのまま世に出る経路が存在しません。
小さな会社ほど、確認する人と書く人が同じになりがちです。だからこそ、意志ではなく作りで止める必要があります。
あわせて、公開できる条件も決めておいてください。当サイトでは、監修者が空の記事は公開できないようにしています。誰が内容を保証したかが空欄のまま世に出ることを、運用ではなく仕組みで防ぐためです。
この歯止めを仕組みごと納品する形にしているのが、記事コンテンツ運用です。そもそも検索に読まれる前提は、SEOとは何をすることかで整理しています。
AIに書かせる範囲は、どこまでが適切ですか
下書きまでです。公開の判断まで任せてはいけません。
現実的な分担は次のようになります。
- 題材と、書くべき要点を人が決める
- AIに下書きを作らせる
- 御社にしかない情報を、人が足す
- 事実関係を、人が確かめる
- 人の判断で公開する
3と4を省くと、他社と同じ内容の記事が、事実確認もされないまま増えます。本数は増えても、順位は動きません。むしろサイト全体の評価を下げる可能性があります。
1を人がやる点も重要です。何を書くかをAIに決めさせると、検索されやすい一般的な題材が並びます。それは競合の多い土俵です。御社が答えられる質問から選んでください。
よくある質問
Q. 監修にはどれくらい時間がかかりますか
1本あたり20〜30分が目安です。これ以上かかる原稿は、下書きの段階で条件が足りていません。書かせ方を見直すほうが、監修を頑張るより効果があります。毎回同じ箇所を直しているなら、その指摘を条件として文書に足してください。
Q. 本数はどれくらい必要ですか
本数より、一次情報が入った記事が何本あるかです。薄い記事で本数を埋めても順位は動きません。目安としては、10本ほど揃った時点から検索からの流入が変わり始めます。ただし、その10本すべてに御社にしかない情報が入っていることが前提です。
Q. AIが書いたと明記する必要はありますか
明記の義務はありません。ただし、誰が内容を保証したかは示してください。当サイトでは、各記事に監修者を表示し、構造化データにも含めています。読む人が気にしているのは、書いた手段ではなく、その内容に責任を持つ人がいるかどうかです。
まとめ
Googleが評価しないのは、AIが書いたことではなく、書き手にしか出せない情報が入っていないことです。社内にある返信メールや説明の記録を渡してから書かせ、数字と未確認の断定だけを人が確かめる。そして、公開は仕組みで止める。この3つで、AIを使いながら質を保てます。
記事の運用は、公開後に積み上がる仕組みごとお引き受けしています。すでに書き溜めた記事がある場合は、その診断からでも構いません。書かせ方の設計から相談したい場合は、お問い合わせからご連絡ください。